アミとは「蝶番、つなぎ目」という意味で、フラ・ポジションをとったまま腰を回す動きのことを指します。タヒチアンダンスでもおなじみですね。
アミを上手に踊るコツ
フラダンスポイントは、ただ腰を回すのではなく、足の平を使っての重心移動です。それも足の平っを大地にべったりとつけたまま行うのがアミ。
かかとを上げたり、足の平の側面を浮かせたりは一切しません。
大地につけた両足の外側にぐっと力を入れていく様をイメージするとうまくいくようです。
この重心移動がスムーズにできるようになると、驚くほど簡単に腰を回すことができるようになります。やってみるとわかりますが、腰だけで動かそうとするよりも、重心移動を伴う動きに変えてみると、カンタン、ナットクになりますよ。
ここで注意することは、足をバタバタさせないこと。また、他のフットステップと同様、上体を動かさず、あくまでも腰から下の動きのみであること。
なぜなら、アミは相手のことを思う気持ちを表現する時によく使うフットステップだからです。「愛してる」という気持ちを表すには、ポリ(胸)の位置で気持ちをこめてアロハを作りますが、このとき足がバタバタしていたら騒がしいでしょう?
愛を語るのに、足がバタバタ動くでしょうか?と考えれば、足をバタつかせずに腰をぐるぐるするイメージもしやすいですね。
もう一度ポイントのおさらいですが、一定スピードとリズムで、重心移動は円を描くようにすること。重心移動がうまくいかなくて、半円になってしまったとならないように注意を。
アミ・カヘラ・アカウ
右方向のアミ
- フラ・ポジションで立ち、右足のかかとに重心を乗せる。
- お尻が後ろに動くと同時に、重心を右から左で、半分移すような気持ちで移動する。
- 両足のかかとに重心があるのを感じながら、次第に左足のかかとに重心を移す。
- 左足に重心が移ったのを感じながら、左足側面に重心を移動する。
- 左足側面から左足つま先へ重心移動する。
- 左足のつま先に重心があるのを感じながら、両足のつま先に重心を移動する。
- 両足のつま先に重心があるのを感じながら、右足のつま先に重心を移動する。
- 右足のつま先から右足側面に重心を移動する。
- 右足側面から、次第に右足のかかとに重心を移す。
左方向のアミ
- 左腰から円を描くように後ろへ向かって廻回し始める。
- 腰を後ろから右へ向かって回す。重心は右足側面。
- 腰を右から前へ向かって回す。おなかを突き出すような気持ちで。重心は両足のつま
先。 - 腰を前から左へ向かって回す。重心は左足側面。
腰を後ろに突き出すようにする。重心は左足のかかと。
アミの応用ステップ
フラダンスフットステップにはみな、名前がついていますが、いずれも元の意味から連想させて出来上がった動きです。「アミ」の動きを応用したいくつかのステップを紹介しましょう。
たとえば「アミ・カヘラ」の「カヘラ」とは、「後ろから前に向かって(ホウキで)掃く」という意味。これに右を意味する「ヘマ」をつけると「アミ・カヘラ・アカウ」は「左腰から右方向に回す」、「アミ・カヘラ・ヘマ」は「右腰から左方向に回す」という動きになります。
また「アミ・クークー」は、「クークー(叩く)」がついていることから、アミの動きを叩くようにリズミカルに繰り返し回る動きになります。
さらに「アミ・オーニウ」は、「オーニウ(糸をかける、回転する)」という意味を持つアミ。ちょうど∞のように腰を八の字に動かす動きになります。
もともとオーニウとは、2本の棒に交互に糸を巻きつけていく動作のことをさした言葉。
そうしたイメージトレーニングは、フラを練習する上ではとても重要なことです。こうしてひとつひとつを積み重ねていくことにより、年齢やフラ歴に関係なく美しいフ羅が踊れるようになるばかりでなく、ハワイの文化=考え方を深く理解できるようになれるでしょう。
アミのポイント
- 膝頭はくっつけない
- 回す方向を確認!
膝頭はくっつけないで回すのが、正しいやり方。上体もまっすぐに保ちましょう。
肩、上半身を揺らすのはダメ。お尻を突き出すのもダメ。回す前に正しい位置をしっか
りと確認しましょう。
アミ・クークー・アカウ(右方向に繰り返すアミ)
- アミ・カヘラ・アカウ(右方向)を2回。
- 少し沈み込んで、小さいアミ・カヘラ・アカウを3回。
アミ・クークー・ヘマ(左方向に繰り返すアミ)
- アミ・カヘラ・ヘマ(左方向)を2回
- 少し沈み込んで、小さいアミ・カヘラ・ヘマを3回。
アミ・オーニウ・アカウ(右方向に八の字を描くアミ)
- 無限大を描くように、左腰から左前の方向へ回す。
- 右後ろ方向へ。
- 右前方向へ。
- 左後ろ方向へ。
- 無限大を描くように、右腰から右前の方向へ回す。
- 左後ろ方向へ。
- 右後ろ方向へ。
アミ・オーニウ・ヘマ(左方向に八の字を描くアミ)
左前方向へ。